健康に良いとして、サプリメントや飲料に加工されている酵素。
酵素を含む健康食品の人気は年々高くなり、最近では酵素だけでなく他の健康食品素材と組み合わせた商品も登場しているほどです。
酵素は生物の体にとって、必要不可欠な存在です。
もともと体の中にあり、さまざまな反応の触媒として使われていて、健康な体や栄養の消化・吸収、美容に大きな影響を及ぼす存在でもあります。
酵素は体内で作られるものと、食物に含まれているものに分けられます。
体内では「消化酵素」と「代謝酵素」の2種類が産生されており、それぞれ名前の通り消化と代謝に関わる働きをしているのです。
2種類をまとめて「体内酵素」と呼ぶこともあり、食物に含まれているものは「食物酵素」と呼ばれています。
「体内酵素」は体の中で産生されますが、一度に産生できる量は限られており一説には人が一生のうちに産生できる酵素の量は決まっている、ともいわれています。
つまり、体内の酵素を使いすぎてしまうと酵素不足が起き、消化不良や代謝の低下につながるというわけなのです。
酵素不足を防ぐためには、「食物酵素」を活用する必要があります。
「食物酵素」は「体内酵素」の働きを助け、消化や吸収といった生命活動をサポートしてくれます。
食べ合わせや量によって、効果的に「体内酵素」をサポートすることができれば、体の中には常に十分な量の酵素が存在することになります。
もちろん、ダイエットや美容のためにも欠かせないのが酵素ですから、酵素が足りている状況というのは、美容や健康にも良い影響を与えます。
ここで重要になってくるのが、「食物酵素」の摂取の仕方。
正しい知識を持っていないと、酵素を摂っているつもりでも全然効果が得られないということになりかねません。
まず、酵素の多く含まれている食品を摂取するときは、食べ方に気をつける必要があります。
酵素は熱に弱いため、上手に摂取するには調理・加工時の温度管理が気になります。
なるべく加熱せず生食にしたり、発酵食品を摂るようにすると酵素も効率的に摂取することができるのです。
特に野菜や果物は、なるべく加熱せずに食べるのがおすすめ。
豊富に含まれている「食物酵素」を体内に取り込み、体の内側から酵素ケアをするのが定番です。
しかし最近では、他の酵素よりも熱に強く、加熱処理にも耐えうる酵素が発見されていることをご存知でしょうか?
「酵素は熱に弱い」という常識を覆す、驚きの新発見となる存在です。
産業にも活用できる可能性を秘めた「耐熱性酵素」とはどんなものなのでしょう?
耐熱性酵素の特徴と可能性
一般的に、酵素は48度で活動が鈍くなり、60度くらいでほぼ全部が死滅するといわれています。
市販の酵素ドリンクは食品衛生法により、90~92度で1~2分加熱することが義務付けられているので、ドリンク中に含まれる酵素は死滅しているはずです。
ところが近年では続々と新しい酵素が発見され、その中には100度以上の高温に耐えるものもいることがわかっています。
例えばセルラーゼという酵素は、70度以上で活性化し、90~100度でも活発に働くことがわかっています。
また、キチナーゼという酵素は85度でも働きを維持できるといわれています。
これらの耐熱性酵素は、まだまだ研究途中ではありますが、工業製品の化学反応に触媒として使われたり、医薬品を製造するときに高温条件下での反応を起こしやすくする働きが期待されています。
高い温度でも活動できる酵素は、「超好熱性古細菌」と呼ばれることもあります。
ただの好熱性ではなく、もっと高温の熱を好む性質があるため、一般的な好熱性の酵素とは異なる特徴を持っていることが多くあります。
健康やダイエットにも耐熱性酵素は有効?
現在のところ、野菜や果物、肉類などから耐熱性酵素を効果的に摂取する方法は知られていません。
しかし酵素ドリンクの中には、耐熱性酵素を多く含んでいる商品もあります。
「市販の酵素ドリンクは酵素が死んでいるから効果がない」とは一概に言えません。
どのような素材を使い、どのような製造過程を経ているかによって、酵素ドリンク中の酵素の量や働き方が異なります。
どの商品に耐熱性酵素が含まれているかは、各メーカーにより明示されていますので、HPなどで調べてみましょう。
耐熱性酵素について研究が進み実用化されれば、ドリンクやサプリメントからより効果的に酵素を摂取することができるかもしれません。
ダイエットや健康に即効性のある酵素食品が誕生する日も近いかも?
今後、健康のためだけでなくさまざまな分野で活用が期待される耐熱性酵素。
食品としての有効性はもちろん、日本の産業や工業を新しいステージへ導く鍵となるかもしれません。
耐熱性のない酵素も上手に摂取しよう!
自宅で酵素ドリンクを作る場合、酵素の耐熱性について気をつけることも大切です。
例えば衛生面が気になるからと、完成した酵素ドリンクを加熱したり、寒い季節には温めて飲んだりしたくなるかもしれません。
しかし、手作りの酵素ドリンクに含まれる酵素は耐熱性のない、ごく普通の酵素がほとんど。
ちょっと温めた程度でも、その活動が止まってしまったり、酵素自体が死んでしまう可能性もあるのです。
酵素ドリンクを飲むときは、せっかくなら活きた酵素を摂取したいもの。
酵素が活き活きしているドリンクを作るためには、調理方法や管理方法にも気をつけなくてはいけません。
例えば、ドリンクを作る際は素材を加熱したりしないようにしましょう。
特に野菜については、生のまま使うことが大切。
茹でたり煮たりして使うことのないようにしましょう。
また、ドリンクを発酵させる際、湯煎にかけたり暖房の効いた部屋に置くなど、温かい環境に置く必要がありますが、このときの温度管理にも気をつけましょう。
特に湯煎にかけるときは、お湯の温度とドリンクの温度が高くなり過ぎないよう気をつける必要があります。
温めすぎてドリンクが高温になってしまうと、素材に含まれている酵素が死んでしまい、発酵が上手く進まなくなってしまうのです。
また、発酵が進みすぎてドリンクが溢れてしまうこともあるので、注意が必要です。
寒い季節には、酵素ドリンクをお湯割りにして飲む人もいるかもしれません。
冷たいドリンクは体を冷やしてしまうので、ダイエットには向かないため、いつも温かい飲み物を飲むようにしている、なんて人もいるのでは。
しかし酵素ドリンクを飲むときは、熱湯などで割ってしまうとこちらも酵素の働きを阻害してしまう可能性が。
熱すぎないお湯で割って飲むのは問題ありませんので、お湯割で酵素ドリンクを楽しむときは、ぬるめのお湯を使うようにすると良いでしょう。
まだまだ酵素にはいろいろな可能性が…
酵素にはさまざまな種類があり、一つ一つ働きが異なります。
新たに発見される酵素もあり、世界にはまだまだたくさんの酵素があるかもしれません。
耐熱性という面においても、今後今まで知られていなかった耐熱性酵素が発見されたり、酵素の持つ耐熱性を活かす工夫が生み出される可能性も。
酵素を食品などに配合する際、その働きや効能を最大限活かして配合する技術も日々研究が進められています。
今市販されている酵素ドリンクも、最新の加工技術を活かして作られたものばかり。
飲むだけで効率よく酵素を摂取でき、体内の酵素バランスを整えてくれる商品が多く登場しています。
酵素と熱の関係を正しく知ることで、効果の高い酵素ドリンクの選び方がわかるようになります。
また、自宅で酵素ドリンクを手作りするときも、酵素の働きを殺さないよう気をつけることができるようになります。
酵素は食べるだけでなく、肌に塗ったりお風呂に入れて楽しむ方法もあります。
このときも温度に気をつけることで、より効果を高めることが可能になるのです。
適温で酵素を活用すれば、市販の酵素ドリンクや酵素アイテムをより上手に使いこなせるようになります。
今回ご紹介したポイントを踏まえて、ぜひ効果的な酵素ドリンク選びを成功させてみませんか?
毎日の健康習慣・美容習慣に酵素ドリンクはおすすめです。
さらに、酵素の働きを活かしたドリンク選びによって、今よりもっと健康的で、体の内側からキレイをキープできる毎日を手に入れちゃいましょう。
今から酵素ドリンクを毎日の食事にプラスすることで、10年後・20年後の自分に良い影響を与えることができます。
酵素ドリンクについて興味が出てきたら、ぜひ早いうちにチャレンジしてみてくださいね。