酵素ドリンクは「清涼飲料水」に定義されるという事実を知っていますか?
食品衛生法において、さまざまな食品はジャンル分けされ、加工方法や保存方法が法律によって定められています。
広いくくりで「清涼飲料水」に定義される酵素ドリンクは、加工途中で必ず加熱処理をしなくてはいけないのです。
酵素ドリンクに含まれる酵素は意味がない?
酵素は生物の体に必要不可欠な存在であり、体の中で起こるさまざまな反応に関係している物質です。
しかし熱に弱いという特徴があり、それゆえ体外から酵素を摂取することは難しいとされています。
酵素ドリンクには豊富な酵素が含まれていて、ダイエットや健康に効果があるとして、最近ではモデルや女優さんの愛用者も多くなっています。
しかし市販の酵素ドリンクは必ず加熱処理されているので、豊富に含まれているはずの酵素はほとんどが死んでしまっているはずです。
そうなると、酵素ドリンクはダイエットにも健康にも、効果がないのでしょうか?
実は、そうではないのです。
そもそも、酵素ドリンクの目的は「酵素をドリンクから摂取すること」ではありません。
酵素ドリンクの目的は大きく分けて以下の3つになります。
・野菜や果物など、酵素の豊富な食品を消化しやすい状態にすることで、体内の酵素の消費を抑える
・ドリンク中に含まれる酵素の中には、加熱処理に耐えうるものや、腸内で働き始めるものもあるので、それらを効率的に摂取する
・加熱処理で失活した酵素にも高い栄養価があるので、体内で酵素を作る材料になる
つまり酵素ドリンクは、酵素を補充するための食品ではなく、体内の酵素を増やす・節約するための材料を摂取するためのものだというわけです。
酵素ドリンクの効果を正しく認識しよう
一般的なイメージでは、「酵素ドリンク=酵素を摂ることができるドリンク」という図式になるかもしれません。
しかし食品などから摂った酵素は胃や腸で分解・吸収されてしまいます。
ですから、酵素ドリンクを飲めば酵素が増えるという考え方は間違いで、酵素ドリンクを飲むことで酵素を作る材料や環境が整いやすくなる、という認識が正しいのです。
酵素ドリンクを飲んだけど効果がないという人は、せっかく材料や環境が整っているのにうまく酵素を生産できない、もしくは浪費してしまっているのかも。
酵素ドリンクの効果を正しく理解して、自分の体内での酵素の生産性をあげることが大切なのです。